お店に張り紙がしてありましたが、4月30日で店を閉め、35年の歴史に幕を下ろすそうです。
自分は思い出のラーメンを強いて挙げるなら、あじ平かラーメンショップ草刈店で、とん太はそれほど思い入れがあるわけではないのですが、市原市や千葉市中央区・緑区近辺に済む30代以上の方にとってはとん太が中学高校時代の部活帰りや友達との夜遊びでよく食べた思い出の味という方も結構おられるのではないでしょうか。
ねぎ味噌ラーメン 930円
大判バター 100円
味は、時代に取り残されている感じがあり、如何にも出来和えで奥行きのない業務用のスープでしたが、凝った味噌にありがちな強いえぐみなどもなく、ライトなほろ苦さでこれが好きという人もいそうには思いました。
つるもちの縮れ麺も老若男女食べやすいようなデザインで、ロードサイドのお店らしくファミリー層に受け入れられそうなライト感がスープと同様にあり、コンセプトの統一感は伝わってきます。
辛口表記がされていたねぎ味噌ラーメンは間違えて頼んでしまったお年寄りや子どもでもなんとか食べられそうな程よい辛さといった按配。割とねぎはしっかり入っていました。チャーシューがなかったのは残念でした。
100円の占いマシンが置いてあり、昭和レトロ感がすごい漂っていました。ルーレット式おみくじ器とか卓上小型自動販売機というそうです。
水の入ったコップは店員さんが持ってきてくれ、お代わりは卓上のピッチャーから。
全てバイトだけで回しているかのような店内の雰囲気や、せっかく提供してくれるおしぼりが使いまわしのような折れ感があって、味だけでなくサービスのレベルも周囲に存在する旭郎山や吟家といった人気店に比べると大事なところが抜けているような緩さがありましたが、そこも含めて、洗練されきっていない、レトロな人間味があって、却って落ち着く要素になっているのかもしれません。
また、口頭で注文してから提供まで2分から3分程度のスピードで、ファストフードとして周囲の人気ラーメン店とは差別化が図られてはいるようにも思いました。
ラーメンとん太浜野店、昔はこの浜野店の他にも近くに系列店があった気がするのですが、いつの間にかここだけになってしまいました。公式サイトによると北は北海道から南は沖縄まで地方で暖簾を掲げているお店が点在しているようです。ただ、直営店は本社(千葉市中央区中央)の近くにあるここ浜野店のみらしく、今後のとん太ブランドとここの跡地がどうなるのか気になるところです。